診療案内 小児歯科

小児の歯科治療について

身近な人からうつりやすいムシ歯菌

小児の治療は実は0才からスタートしています。
それは、『母子感染』です。
生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には、ムシ歯菌は存在せず、乳歯が生え始める6ヶ月頃から3才くらいまでに、主に保育者であるご家族の方からうつりやすいと言われています。
親切な気持ちからついつい、熱い食べ物を"フ-ッ"と冷ましてあげたり、口移しで物を食べさせたり、大人が使った箸やスプーンで食事をさせたりすると簡単にムシ歯菌がうつってしまいます。
ただ、赤ちゃんとのスキンシップは大切ですので、ご家族の方はあまり神経質になりすぎず、ご自身のムシ歯の治療を早めに行うことをおすすめします。
定期的にお口のチェックをしてムシ歯菌を減らしておきましょう!

ムシ歯にどうしてなるの?

★子供のムシ歯の一番目の原因…歯みがきよりも『食習慣』です。

飲食回数が多い(ダラダラ食べやダラダラ飲み)

歯につきやすい甘い食べ物(チョコ、キャラメルなど)が好き

甘い飲み物(ジュースなど)が好き
甘い味は一度覚えるとエスカレートしやすいので要注意!

寝る30分前に飲食をする

自分以外の歯ブラシの使用やはし、フォークなどの使い回し、
回し飲みなども注意!

上記のいずれかが当てはまるお子様は要注意!!
この食習慣を改善するだけでかなりのムシ歯が防げると言われています。

★子供のムシ歯の二番目の原因…それが歯みがきです

子供は自分ひとりではきれいに歯をみがくことができません。 お子様自身が歯をみがくのは歯みがきをする習慣をつけるためで、実際にはほとんどみがけていないことのほうが多いです。
できれば小学校低学年まではお子様とのスキンシップもかねて1日1回でも仕上げ磨きをしてあげることをおすすめします。

お子様自身がみがく用と仕上げみがき用の2種類の歯ブラシを使い分けるとよいですよ。
また、歯の重なりの多いお子様は糸ようじ(デンタルフロス)の使用も効果的です♪

★子供のムシ歯の三番目の原因…歯の性質です

歯の質がやわらかいのかかたいのか(食べ物がついた時に歯が溶けやすいのかどうか)も
ムシ歯へのなりやすさに関係してきます。

気をつけていてもムシ歯になりやすい子や歯のやわらかい子は、日常でのキシリトールの使用や
定期的なフッ素コーティングによる歯の強化をおすすめします。

★子供のムシ歯の四番目の原因…お口の中のだ液の量と性質です

だ液の量が多いのか少ないのか、ネバネバしているのかサラサラしているのか、
だ液の中に細菌のが多いのか少ないのかもムシ歯へのなりやすさに関係してきます。

当医院では、だ液を採取して中に含まれる細菌を検査し、
ムシ歯へのなりやすさを調べる簡易な検査を行っております。

お気軽にご相談ください♪

おやつについて

 ↓むし歯になりやすいお子様は是非参考に!! ↓

乳歯(子供の歯)がムシ歯になるとなぜいけないのか

食べ物がしっかり食べられなくなり、偏食になることもあります。
また、前歯がなくなったりすると、うまく発音ができません。
さらに、気をつけなければいけないのは、永久歯(大人の歯)の歯並びや歯の質に
影響を与えることです。

同じお口の中に生えていますから、ムシ歯になっている乳歯(子供の歯)から
永久歯(大人の歯)にムシ歯菌が感染しやすい事は言うまでもありません。

『歯並び』

乳歯(子供の歯)のすぐ下では永久歯が育っています。永久歯が成長すると、乳歯(子供の歯)の根は徐々に吸収されて短くなり、永久歯を正しく生える場所に導きます。

もし早い時期に乳歯がなくなってしまうと、隣の乳歯がすき間に寄ってきて、永久歯は正しい場所に出ることができず、歯並びに影響してしまうことがあります。

『永久歯の色や質』

ひどいムシ歯になって乳歯の根のまわりに膿(汚れ)がたまると、永久歯の色が部分的にくすんだり、質の弱い歯になってしまうことがあります。

永久歯(大人の歯)は一生使うもので、生えかわることはありません。
ですから、ムシ歯を未然に防ぐことがとても大切です。

子供の歯の治療の難しさについて

子供の治療が大人と違い難しい理由はたくさんあります・・・
だからムシ歯にしてほしくないのです。
少し例をあげてみますと

  • 乳歯は水分がとても多いので、詰め物をする際に使用する接着剤がくっつきにくい。
    また、柔らかいのでだんだん磨り減っていき、最初同じ高さに詰め物をしていても、
    周りの乳歯が磨り減り、詰め物がでっぱってきて、引っかかり外れやすくなります。

    同じ場所の詰め物が何度もとれる・・・
    といった経験をお持ちのお母さんも多いと思います。
    乳歯は水分が多いほか、歯自体も小さいため、接着する面積が少なく、大人と比べるとかなり条件が悪くなります。 加えて、あめ、ガム、キャラメルなどや、お子様にも結構多い歯ぎしりなども詰め物がとれる原因になります。

  • 歯が小さく神経までの距離が近いので、ちょっとした虫歯でも
    すぐに神経にバイ菌が入ってしまう。

    歯グキがプクーっとはれた…といった経験をお持ちのお母さんも多いと思いますが、
    大半はバイ菌が原因です。

  • お子さんの年齢や協力度にもかなり左右されます。

ムシ歯ができてしまったら、 なぜできてしまったのかを考えて、
その後ムシ歯を作らないようにすればよいと思います。

当医院での小児の歯科治療の進め方について

大人でも嫌がる歯科医院ですから、子供が歯科医院(歯医者)を嫌がるのは当然のことです。

  • ご家庭でまず歯みがきを
    ご家庭でお口をあけられる子は、歯医者に来てもお口をあけてくれます。
    しかし、一番リラックスしているはずのご家庭で歯みがきができない子が、
    歯医者に来て初めて会う知らない人に「口をあけて~」と言われて、
    うまくできることはごく稀です。
    まずは、ご自宅にて歯ブラシを持って笑顔でお子さんを追いかけてください。

  • 慣れてから
    治療を始めるのは、まずはお子さんが歯科医院に慣れてから。
    使う器具(鏡やピンセットなど)を見たり、自分でさわってみたり…
    その次に、実際に歯ブラシをしたり、フッ素を塗ったりして、
    大丈夫かなというところで治療に入ります
    (この段階がクリアできない子は、まだ治療は難しいと思います)。
    嫌がるお子さんを無理におさえて治療することは、長い目で見た場合良くないと考えます。
    その時はできなくても、何ヶ月かすると急にできるようになります。
    子供の成長は早いですので、あせらずゆっくり見守っていただきたいと思います。

当医院では、どうしても急を要する治療の場合を除き、
まずは歯科医院あるいは歯科治療の雰囲気に慣れてもらうことから始めます。

フッ素について

生えたての歯は人生の中で一番柔らかく、ムシ歯になりやすいです。
歯が柔らかい?という感じは少し変な気もしますが、スポンジのような穴だらけの状態で、
その穴に唾液に含まれるカルシウムがだんだん入って穴を埋めていきます。
このスポンジのような柔らかい時期にフッ素がもっとも効果を発揮し、定期的に使用していると
酸にとても強い良い歯をつくることができるのです。

フッ素が最大の効果を発揮するのは歯が生えてきて2~3年の間。
平均6歳で永久歯が生えてきて、奥歯がはえそろうのが一般的に12歳~14歳ですので
少なくとも、中学校に入学する前まではフッ素を使いましょう!

当医院では、中学生以下すべての方にフッ素ケアをさせていただきます。

歯の生えかわる時期について